お気軽に病を公表する私は変人なのだろう

TOSHIE

私は婦人服売り場の販売員として働いている。


ある時、お声掛けしたお客様が耳(聴こえ)の悪い方だった。


実は私も耳が悪いんですと、付けている補聴器をお見せしたら、びっくりされて、


あなたはそうやって人に耳が悪いと言っちゃうの?  


言わないほうがいいわよ、私は言ってない、


聴こえたふりをしておくわと言われた。


が、私も耳が悪いと知って気を許されたらしく、


会話の中で笑顔が増えて、めでたくコートをお買い上げ!


一旦売り場を離れたのに、また戻って来られて私を呼び止め、やっぱりセーターも買うわ!と、笑顔。


こちらとしても2点お買い上げでシメシメだったが、


お帰りの時は、最初にお声掛けした時とはまるで違う表情の、嬉しそうなお顔になられて、あなたお名前は?と私の名札を見て行かれた。




耳が悪いという共通点が、よほどそのお客様の心を軽くしたのだと思う。




ただ、


あまり人には言わないほうがいいわよと、何度も言われた言葉が私の心に引っかかった。






そして、同じ日の夜






友人から、ご主人が癌で闘病している、早期発見ではなかったので、今は泣くしかない‥‥という内容のラインが来た。


詳細は書いてなく、お気の毒としか慰めようがない。


私の膵臓がんも知ってるし、


ブログにすべて公表していることも知ってるはずなのに、


ご主人の癌種も病期も書いてなくて、


水臭いんだなーとかなりショックを受けた。






だけど、それが普通なのだろう。


おいそれとは癌のことなど話さないのが普通なのだろう。


癌になったら泣くのが普通なのだろう。




昼間のお客様も、友人も、それが普通なのだろう。


世間にタブーと思われそうな耳が悪いとか、癌患者であるとか、隠すのが普通なのだろう。




黙っていればわからないのに、平気で言ってしまう私が、変わっているのだろう。




膵臓がんを宣告されても泣きもせず、あっさり抗がん剤を買いに行き、夜はちゃんと眠れて、翌日には当たり前に勤めに行って上司に伝えた。


誰も頼らず、一人飄々と癌と戦っている。


私はよほど変人なのだろうなと思い知らされた日だった。






癌は2人に1人と言われる。


1組のご夫婦のどちらかに、ご兄弟姉妹の誰かに、癌は人を選ばずやって来る、そんな時代なのだと、自分が癌になったからこそ実感している。




全膵臓がんの生存率は8%弱と言われる。


膵臓がんと診断されて、手術が出来るのが40%弱、手術が出来ても80%は悪い予後になると。


40%の20%だから8%で計算が合う!




大変厳しい膵臓がんなればこそ、


もしも生き延びることができたなら、




2人に1人の時代、


癌になっても強い気持ちでポジティブに生きようと、


発信する甲斐があるのかもしれない。


とは、ブログを始めた後にこじつけた、後付けのブログの意義だったりするが、




自分がどちらになったとしても、自分を正直に発信していこうと、腹を括ってブログを再開したつもりだった。


しかし、そんなブログの意義などただの思い上がり。


ネットの社会も現実も、つらくて苦しい人が普通。




あの人は変わっている‥


そんな変人の発信するブログに共感する人はいないのかもしれない。




大変複雑な気持ちに陥ってしまっていた。








と、


この日のモヤモヤしたネガティブな感情を、


自分なりに分析、整理してみたら、こういうことだったのかな?


ブログに残しておくことにしますわ。




たまたまその日の朝撮ったイチョウの木 【 2018.12】





それにしても、毎日色々なお客様とお会いする。どうでもいい話を繰り返す方、深刻な話を始める方、店員にはどんな横柄な態度を取っても構わないと思っている方‥‥


お客様のお喋りを、ほどほどで切り上げさせるのも接客の技術だと思っているが、


お会計が済んだ時の、お買い物に満足した嬉しそうなお顔にいつも救われる。




プライベートでは知り合うことのないインタレスティングな人々にも出会えて、これはなかなかいい仕事じゃないか!   と思えるのは、この歳になったからだな。







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